今年もいよいよスタートし、来週からはスタディグループもスタートします。
年末に後輩と話をしていて気づいたことがありました。
スタディグループでディスカッションになるのはいつも、歯周病の治りやすさであったり、欠損歯列の流れ(どのように歯を失って、今後どうなるのか)やパーシャルデンチャーの設計、だったりします。
歯科雑誌を広げれば、話題は根管治療やインプラント、総義歯の作り方、審美的な補綴物(被せ物)などの話題が多いように思いますが、そういったことはスタディーグループではあまり話題にはあがりません。
エビデンスにしても、後者にはたくさんあっても、前者にはあまりなかったりします。
考えてみれば当たり前のことなのですが、たとえば根管内に関しては免疫力は働かず、根尖孔外には免疫反応は働きますが、閉鎖空間だけに喫煙の影響なども受けませんし、基本的には感染の除去さえできればほとんどは治癒に向かうと言われています。
一方で歯周病は感染症ではありますが、免疫力、喫煙、咬合、さらには生活習慣の影響まで受けます。術者側だけががんばって感染物質だけを除去しても治癒には向いません。なので、治りやすさには個人差がとても大きく、それをどう読むかということがスタディグループのディスカッションでは盛り上がります。
支台歯の問題、欠損形態の問題からストレス、癖、生活背景まで絡んでくるパーシャルデンチャーがそれ以上に問題は複雑で、だからこそ面白く、スタディグループでのディスカッションの最も多くを占めている理由と言えます。
あえて言うことでもなく、(先ほども言いましたが)当たり前のことなのですが、そんなことを考えて ”あ、やっぱりな” と改めて思った年末でした。
難しいからこそ面白い。
今年もそれらの問題を深く考える一年になりそうです。