NCCL



このような歯の根元のくさび状欠損(黄色矢印)を見たら、力の関与(咬む力によるもの)を疑えというのが定説で、卒直後からそう教え込まれてきたので疑いもせず信じていました。このような状況を見れば、右ばかり減っているから”右咬みの癖”があると推測するのも常でした。

そんな中、歯科雑誌クインテッセンスで最近3ヶ月に渡って連載された”NCCL Update2019”を読んで、その考えは根底から覆されました。
NCCL(Non Caries Cervical Lesion)は歯磨材を用いた不適切なブラッシングによる磨耗
この考えを多くのデータや論文から証明され、そして力が原因だというアブフラクション説は多くの角度から論破され、私も考えは変わりました。
ずっと信じていたことが崩されたので、最近では一番の衝撃でしたが、よくよく考えてみると合点がいくことばかりでした。

この写真にしても、一番力がかかっているが右上7(右の一番奥の歯)であることは明らかです。しかしそこにくさび状欠損はありません。(青矢印)
力だけで言えば、口蓋側(内側)の方が力がかかることは誰もが知っていても、口蓋側にくさび状欠損ができないことに疑問を感じなくてはいけなかったのです。

硬いものを咬み、咬合面は高度にすり減っている縄文人や弥生人にNCCLはないそうです。

歯ブラシの硬さより、問題は歯磨材(歯磨き粉)のようで、その切削力は不使用時の100倍にも上ることがあるそうです。多くの歯磨き粉が市販されていますが、その種類に気をつけなくてはいけません。

知覚過敏 = 力 というのももしかしたら構図が崩れるかもしれません。
これから新たな視点で臨床にあたっていくことになりますが、やはりよく観察し、よく考え、そして丁寧に検証する大切さを痛感した一件でした。

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