歯科技工士の力

今年の8月に入ってからの天気の悪さは、ここまで続くと異常気象と言っていいのではないかと思うくらいです。
来週には少し晴れ間が戻るようなので、期待したいと思います。
さてこの写真の”歯”、下の第一大臼歯ですが、
これは本物の歯ではありません。セラミックでできています。歯科技工士のHさんが技工物とともに贈ってくださいました。その質感といい、透明感といい、また絶妙なステイニング(着色)といい、言われなかったらおそらく歯科関係者でも本物と間違うであろう精巧さです。
日本人は手が器用で、特に日本の歯科技工士の技術は世界レベルと言われますが、この歯科技工士の方々の力に日々助けられています。

被せ物を装着して、周りの人から”あら、白くていい歯が入ったわね”と言われてしまうのはこちら側としては成功とは言えず、どうせ入れるなら被せ物が入ったことがわからないような、周囲の天然歯と同化するような審美性(透明感、質感、色)の被せ物を入れたいと思っています。
そのためには、歯科技工士との密なコミュニケーションが必要で、歯の色(シェード)の写真もたくさん撮ったり、多くの情報を伝えられるように努めています。

当院には院内技工士がいますので、その点は直接シェードを確認できるという利点がありますが、それは技工士にとっては大きなプレッシャーにもなっているようです。。
もちろん色だけでなく、適合や咬合、形態も当然大事ですが、色が合わなければ合うまで修正・・・なんてこともあります。このキーホルダーの歯のように、見た瞬間に感動を覚えるような、そんな補綴物を目指しています。