石膏の荒れ



ここ数週間、突然写真のような石膏の荒れが頻発するようになりました。
ほとんどの場合、歯の頂点の部分に現れました。
注ぐ側の不注意(水分を飛ばしていない)なのか、石膏の問題なのか、アルジネートの問題なのか・・・。いろいろと原因を考えて対応をしてきましたが、それでも続く石膏の荒れに悩まされました。

そして、原因がようやくわかりました。
”今さら・・・”と言われそうですが、アルジネートとトレーの接着を上げるために使用していた接着剤が原因だということがわかりました。
昨日、この接着剤を開発された方が当院に来て説明をしてくれました。

数ヶ月前に導入した自動練和器に使用するアルジネートは通常のものよりも少し硬く、トレーから剥がれやすいのです。そこで、このアルジネート用に開発された接着剤を予めトレーに塗っておいてありました。
水溶性のこの接着剤は、おそらくトレーの試適をした際などに歯に付着し、または浮き上がらないようにトレーを押さえて歯とぶつかった部分から露出して、石膏面を荒らしていたのではないかということでした。
わかっていたのであれば、そうアナウンスをすべきだと思うのですが、”トレーを試適することは想定していなかった”
”接着剤を予め塗ることは想定していなかった”そうです。

硬いから剥がれる→剥がれるから塗る→塗ると荒れる

ということで、結局解決策は見つからず、接着剤は全部洗い流してとりあえずは従来のアルジネートを使用することになりました。

間接法の精度を上げようとトライしたことが、(当院では)裏目に出てしまいました。
しかし、原因がわかってほっとしました。

後日、会社から石膏面が荒れない接着材があるということで送っていただきました。
もうしばらくはこのシステムとつき合うことになりそうです。