100%再生可能エネルギー



現在の日本はエネルギーの99%を化石燃料や原子力などでまかなっていますが、デンマークが2050年までに電力を100%再生可能エネルギーでまかなうという宣言をしたそうです。
1973年のオイルショック以降、もともと99%を化石燃料に依存していたところを政策変換し、2007年ですでに国内電力供給の約30%を再生可能エネルギーでまかなっていたそうですが、今回それを100%にするという目標を立てたそうです。(デンマーク大使館) http://www.ambtokyo.um.dk/ja/menu/GreenDenmark/RenewableEnergy/

上のグラフは、WWFという環境保全団体である世界自然基金が報告した”2050年までに世界のエネルギー需要を100%再生可能エネルギーで供給することが可能だ”というレポートから抜粋したものです。
バイオマス、地熱、太陽光、風力という現在すでにある技術で実現が可能だそうです。人口増加や現在電気がない生活をしている14億人の人もすべて電気にアクセスすることをシュミレーションした上での結果だそうです。
エネルギー効率の向上や蓄電システムの整備で総消費量を減らすことも必要だそうです。

いつかはこういう時代がくるに違いないと勝手に想像をしていましたが、それが可能だということを知って少し安心をしました。あとはいろいろなしがらみを捨てて、少しでも多くの国が方向転換をしてくれればいいのですが。
そうすんなりとはいかないと思いますが・・・。
せめてエネルギー政策の転換を迫られている日本は、デンマークのような方向に向かってほしいものです。

日本は火山や温泉が多く、地熱発電ではかなりのポテンシャルがあるようです。2010年に化石燃料を買い付けた額が23兆円だったそうですが、最初の投資は大きくてもこれだけの額が毎年消えていくことを考えれば将来的には経済効果も高そうです。

今問題になっている原子力、こう見ると世界のエネルギー消費量から見ると水力発電以下でたったの2.5%しかしめていないということに驚きました。
世界のエネルギー事情からいえば今後のことを考えても決して主力といえるものではなく、なくてはならないものではないということがわかりました。
2050年では福島第一原発さえもまだ完全な廃炉になっているかどうかわからない状態だと思いますが、その頃には上のグラフのような世界が訪れていることを祈るばかりです。

http://www.wwf.or.jp/activities/lib/pdf_climate/green-energy/WWF_EnergyVisionReport.pdf