Dr.G.Rasperini



先日の歯周病学会の話の続きです。
今回最も面白かったのは、イタリアの開業医Dr.Rasperiniの講演でした。タイトルは”再生療法を成功させるポイント、テクニック”のような今どきの感じでしたので、オペのテクニックがたくさん披露されるのかと思い聞いていると、
非外科でどれだけ治るか、レントゲンの透過像だけで抜歯の判断をするな、統計も出してほとんどの患者は非外科で対応していること、歯周基本治療後の再評価までの期間をしっかりと取ることの重要性、などとてもしっかりとした考えで臨床をされている方だということがわかり、海外演者の講演では久々に興奮して聴くことができました。

”どこに行っても抜いてインプラントの治療計画だが、私はこの歯を残した、その価値はプライスレス” 
”インプラントも好きだが必要な部分にしかしない”
やるときはやる方のようで、最後の方は再生療法のテクニックの話をされましたが、その考えはとても共感できるところが多く、しかも提示する症例は経過が長い症例ばかりで、すっかりファンになりました。

今年の秋にまた来日するそうなので、もう一度話を聞けるのを楽しみにしています。

アメリカは日本と医療制度が違い過ぎて、その臨床には違和感を感じることが多々ありますが、ヨーロッパは健康観も含めてアメリカよりも(臨床的には)近いと言われています。今回特にそう感じました。ちょうど今週からはヨーロッパ歯周病学会がオランダ、アムステルダムで開催され当院の代診も含め多くの知り合いが参加するようです。
(私も行きたかったのですが、今回は我慢です。)
どんな話がされるのか、報告を楽しみにしています。